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所長挨拶

産業技術大学院大学経営倫理研究所(Epistemic Research Institute of Social Ethics:ERISE(エリス))へようこそ!

20世紀末以降のICTの急速な発展は、全ての人々の情報武装(ICT Equipment)を進め、今では誰もが超高度な情報処理能力を身に付け、世界全体に対する情報発信能力を有し、また世界中の人々と連結する、という人類史上類例を見ない状態を出現させました。その結果、国家の仕組み、世界のあり方等を含む私達を取り囲む社会の枠組みが大きく変化しつつあります。

このような大きな変化の中、一体私達はどのように生きていけばよいのでしょうか。企業はどのように行動するべきなのでしょうか。国家はどのようにあるべきなのでしょうか。世界はどのような方向へ進んでいくべきなのでしょうか。

ERISEは、これらの大きな問題に、独自の方法で取り組んでいく野心的な研究所です。
ERISEの「E」に注目してください。ERISEは、Epistemic Research Instituteです。普通は、Eで始まる研究所、というと、Economic Research Instituteのことを思い浮かべられるでしょう。ここがERISEの特徴なのです。

ERISEは、今日生じている様々な問題の根幹を、概ね16世紀以降数世紀にわたって進んでいる近代化(modernization)という人類史上の大きな動きの中に探るという視点を持ちます。偶々ここ暫くは、経済的な活動が最も重要な課題となる時代であったために、Economic Researchを行うことが最重要視されてきたのです。しかしながら、時代とともに、最も重要な課題となる活動は異なることになります。産業革命と情報革命とが重畳的に進行する今日では、Economic Researchだけではなく、社会全体を対象とする様々な研究を進めることが求められています。

時代が移り、社会の外形的な様相が大きく変わろうとも、決して変わらないことがあります。それは、社会を構成する人々を束ねる理念です。倫理、と呼ぶこともできます。それを私達は、Episteme(エピステーメー)と呼びます。Epistemeとはもともとはギリシア語で、智を表します。

全ての人々が損得勘定だけで動き、他人のこと、世の中のことを一顧だにせずに自分の利益の拡大に邁進していては文明は成立しません。勿論、そのような人々が少なくはないことは事実であるにしても、文明には必ず基盤に、人々を束ねる理念、Epistemeがあります。

今日は、世の中が産業社会から情報社会へと大きく変容しつつある時代です。新しい時代、私達はどのようなEpistemeに基づき、どのような社会を構築していくべきなのか、それを、Epistemeという新しい視座に基づいて研究するのがEpistemic Research InstituteであるERISEなのです。

みなさまの御支援を心よりお願い申し上げます。

前 田  充 浩

産業技術大学院大学 経営倫理研究所(Epistemic Research Institute of Social Ethics)
所長(産業技術大学院大学教授)
前 田  充 浩